私が3人目の子供を産んだ次の月に、妹が1人目の子供を出産しました。
妊娠中に二人で出産や育児のことでいろいろな話をしましたが、
妹が「母乳をあげると乳腺炎になるから、人工栄養にしようと思っている」というのです。
私には子供が3人いますが、いずれのときも産後2ヶ月には仕事に復帰してきました。
母乳をあげていたので、当然日中は胸がパンパンに石のように硬くなるのですが、搾乳するわけでもなく放ったらかし。
でも乳腺炎には一度もなったことはありません。
乳腺炎になるなんてすごく運が悪かったんだろうなあ、くらいに思っていたので、妹がそんな理由で母乳をあきらめようと考えているなんてびっくりしました。
ところが、妹の周りのママ仲間では一度や二度の乳腺炎は当たり前。予防のために毎日葛根湯を飲むという人もいるらしいのです。
それで妹も、母乳育児=乳腺炎 というイメージになってしまったのでしょう。
乳腺炎といえば葛根湯というのはよく知られていますが、葛根湯の成分は母乳を通して赤ちゃんにも入っていきます。
乳腺炎でやむをえず葛根湯を数日飲む程度であれば、心配はいらないのですが、母乳をあげるお母さんが予防のために毎日飲み続けるなんてとんでもありません。
漢方薬=副作用がないというのは大きな間違いです。
葛根湯には麻黄(マオウ)という生薬が入っています。
以前、麻黄にはいっている成分エフェドリンのエキスがダイエット食品として販売されていましたが、心臓発作、脳卒中、死亡などの健康被害を起こすことがあったため販売禁止になっています。
こんなことを書いても「麻黄の入った漢方薬は絶対に飲みたくありません」なんて言わないで下さいね。
薬はもともと両刃の剣です。飲みすぎれば害があるのはあたりまえのことです。